ドラッカー名著集8 ポスト資本主義社会
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※タイトルは全角8を半角8にしてある
総評
今でこそ当たり前に普及している政治、社会、知識のあり方が案外そうでもなかった(それなりに歴史を経ている)ことを思い知らせてくれる
予言は割と当たっている
俺の所感も割と当たっているので俺の感性は悪くなさそう
政治まわりと経済まわりはほぼわからんかった
ここのまとめでもあまり書いてない
本書が提示する示唆
伝達の速度と到達度
資本主義の話。わずか150年。
騎士は鐙(あぶみ)から生まれ、職人は水車と風車から生まれた
大きな変化は領域外で起きる
知識に対して最大の影響を与える変化は、その知識の領域外のところで起きる。
製造業(遺伝子工学や生物学)
鉄道(乗用車、トラック、航空機)
AIも人間の脳の構造からだよなsta.icon
政治体制におけるプレーヤーたち、すなわち政治家、官僚、外交官、政治学者、政治評論家は、社会におけるプレーヤーたちよりも、昨日の言葉で語り、書き、そして昨日の前提と昨日の現実に立って行動している。
こっちはクズだけど
あるいは、そのように行動せざるをえないでいる。
こっちが根深そうだよなぁsta.icon
知識と技能の捉え方の変遷
before
知識
目的は「何をいかにいうかを知る」
論理、文法、修辞
自己認識
行為に関わらせるものでもなければ効用でもなかった
技能(テクネー)
一般法則を伴わなかった
言葉や文字では説明されず、身をもって示されるもの
after
テクノロジー
テクネーに体系を表すsuffix「ロジー」をつけた言葉
歴史的には1800年くらいから体系化が進み始めたみたい
技術学校や『百科全書』によって、経験は知識に、徒弟制は教科書に、秘伝は方法論に、作業は知識に置き換わった。
ゆえに(脇役だった)資本家が経済と社会の中心に入り込んできた言うてる
技能の技術化によって金でコントロールできる世界になったってことかsta.icon
かつての仕事の認識
奴隷のすることだった
生産性を増やす唯一の方法は、より長く働かせるかより懸命に働かせるかだった
1910年の労働者は年間3000時間以上働いていた
はるか昔と同じように、と言うてるねsta.icon
休日なしで毎日8.2時間……えぐいな
偉人のエグイ発想
ライプニッツ
彼は、超自然の存在である神への共通の信仰がなければ、世俗的な信仰が台頭するであろうことを恐れた……世俗的な信仰はその本質からして虐政たらざるをえず、個人の自由を抑圧せざるをえないと確信していた。
テイラー
彼の動機は、資本家と労働者が、生産性の向上に共通の利益を見出し、知識の仕事への応用によって調和ある社会をつくることだった。
ちなみに「今日のところ、これに最も近かったのは第二次世界大戦後の日本の経営者と労働組合だけ」言うてる
彼の科学的管理法のいわゆる第四の原則が、仕事の分析は、対等の立場においてではないにしても、働くの考えを聞いて行うべきであるとしていたことだった。
とどめとして彼は、工場における権威は、所有権ではなく知識の優越性に基づかなければならないとした……今日われわれがプロの経営者と呼ぶものを要求した。 クーン
パラダイムシフトの生みの親
マネジメントとイノベーション
イノベーション
「いかなる新しい知識が必要か」「その知識は実現可能か」「その知識を効果的にするためには何が必要か」を明らかにするためにも応用される。すなわち、知識は体系的なイノベーションにも応用される。
知識組織
自分の領域には誰よりも詳しくなる
彼ら専門家は、自らの専門領域については組織の誰よりも詳しくなければならない。
上司は部下の仕事を知らないのが当たり前
通常、上司は部下と同じ仕事を経験していない
知識経済
一国を超えた経済規模を必要とする
ハイテク産業では、生産コストは生産量に反比例する
十分な競争と十分な挑戦がないと発展しない
産業を保護する能力を必要とする。
情報資本主義
経済の主役は知識
ピルや軟膏は知識の塊以外の何ものでもない。コンピュータ、半導体、ソフトウェアなど……
産業組織の中心も情報
電炉メーカーも鋼鉄メーカーだが、その組織の中心は、情報であって熱ではない。
富の唯一の、あるいは少なくともその主たる創造者は、情報と知識になっている。
not 労働、土地、資本という伝統的な資源(ますます小さくなっている言うてる)
知識の経済学
三つとも等しく必要
定量化はできない
しかし、知識がどれだけのものを生産するか、すなわち、われわれが知識収益で表現すべきものを明らかにすることはできない。
まあそうだろうよsta.icon
たとえば「Wiki」という知識が何をどれだけ生み出せるかなんて、そんなんわかるわけない
ゆえに経済理論は適用できない
経済理論は事象を定量的にモデルで表して合理的な選択を行うためのもの
知識の量もさほど重要ではない
知識の生産性の方がはるかに重要
古い知識に限らず、新しい知識にも当てはまる
知識の結合
知識からの生産をもっと増やすべきとドラッカーさん言うてるsta.icon
せっかくの知識を動員していない……道具箱のなかにしまい込み、道具として使っていない。
以下の自問を続けなければならない
この仕事に利用できるようなことを何か知っているか
何を学んでいるか
(すでにある程度経験してきた)経済と技術の分野で得られた原則を、他の分野にも適用すべしとも言うてるね
社会、政治、知識そのものの分野において
結合力は偉大な科学者の特性
アインシュタインとか挙げてるねsta.icon
以下が熱望される
問題定義のための方法論
「未知なるものの体系化」と呼ぶべきもの
知識が特化したからこそ、われわれは、この潜在的な可能性を具体的な成果へと転化するための方法論、体系、手順を必要としている。それらのものがなければ……単なる情報にとどまる。
結合≒森と木の両方も見ること
森と木の両方を見ることを学ばなければならない。すなわち、結合を学ばなければならない。
これからの教育はどうしていくべきか的な話
継続学習の本質
何百年も昔から継続学習への動機づけとそのための規律は知られている。優れた美術の教師、スポーツのコーチが知っている。組織内の優れた助言者たちが知っている。
音階の練習は退屈である。それでもピアニストは練習を繰り返す……外科医も優秀であるほど、傷口の縫い目を正確に合わせるための練習を繰り返す。
ピアニストは……技能はごくわずか向上するだけである。だがこのわずかな向上が、すでに内なる耳によって聴いている音楽を実現させる。
「成果を上げる能力とは、積み重ねによるものである」と締めている
こちらはどちらかと言えば訓練の話になってると思うが、示唆に富むsta.icon
ナレッジワーカーで言えばタイピング能力、ツールやデバイスを素早く正確使いこなす技術、テンプレートやスニペットの拡充と発揮などが挙げられるか
知ってる知らない、使える使えないとでは雲泥の差だものな
強みに焦点を合わせる
必要なことは、下手でなく行えるようになることではない。すでに上手に行えることを、さらに上手に行えるようになることである。
美術の教師、スポーツのコーチ、組織内の助言者ならば、何百年も前から知っていることである。
ただし「基礎となる知識については最低限の能力は身につけさせなければならない」としている
「強みに焦点当てよ」はドラッカーの代表的な名言だと思ってて、詳しい経緯載ってるかと期待したけど、なかった。。。sta.icon
訳者の上田さんのまとめ
政治の世界で何が論じられ、社会に何が起こり、経済がどう動いたとしても、一時的な問題か本質的な問題かを見分けられなければ考えようがない。動きようもない。
そのために本書は必読ですよとsta.icon
今日を見るために
明日を見るために
明日のために今日何をすべきを知るために
書いてなかったやつ
いまや知識とされるものは、それが知識であることを行為によって証明されなければいけない。今日我々が知識とするものは行動のための情報、成果に焦点を合わせた情報である。
100%、ふー(夏休み中で丸一日かかるね)
83%
ノートとってる、64%
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100%
88%
政治、経済、資本主義や知識社会の変遷とこれからがねっとり書いてあってふへぇってなる
結構当たってるからドラッカーさんマジですげえ
政治経済部分は全然わからん。。。
マルクスって何
自己啓発の古典と呼べそうな普遍的原則もありそう
じっくりまとめてえなぁsta.icon
5%